今でこそオーナー様が私の提案に対して、耳を傾けてくれることが多くなり、それが仕事のやりがいにつながっていますが、最初はそうではありませんでした。オーナー様へ提案をすると「お金を取るのか！！」と怒られることが多くあり、気づけば口癖が「ごめんなさい」になっていました。
そのような悔しい思いをたくさんしましたが、オーナー様から話を聞いていただくためには、まずは知識をつけること、つまり勉強するしかないと思い、賃貸不動産経営管理士の受験を決意しました。

悔しさをバネに勉強したことで、賃貸不動産経営管理士や不動産に関わる多数の資格を取得できました。おかげさまで知識が増えたことにより、オーナー様に対してあらゆる提案ができるようになりました。その結果、今まで怒られてばかりだったオーナー様から、「ありがとう」と言っていただける機会が増えていきました。
私が思うに、相手が求めているものより『少し』上の価値を提供ができる提案ができれば、自分の話を聞いてくれるようになります。そうなれば自信もつくし、交渉の時間も短縮でき、より効率的な仕事ができるようになるということです。昔に比べると、仕事に対してやりがいが増えたので、多少忙しくても楽しさを感じています。

この業界において、コミュニケーション能力の高さと誠実さは基本ですが、それだけでは足りません。気持ちだけではなく、知識がなければオーナー様から信用・信頼をいただくことができないからです。知識を身につけることで、お部屋探し中のお客様がどのように生活するかをよりイメージしやすくなるかと思います。その結果、入居後によくあるトラブル等を未然に防止すること、入居後のお客様から苦情等があった場合にも、管理会社に繋ぐだけはなく、お客様満足度の高い対応をとることができます。

また、最近では仲介会社においても、管理物件の獲得を強化している会社が増えています。これまでは、空室を埋めることで管理を任せてもらうケースが多かったように思いますが、だいぶ頭打ちになってきました。そのため、不動産オーナーに対して幅広い提案をすることで管理物件の獲得をしている会社が増えているようです。オーナーへの提案力を強化するうえでも賃貸不動産経営管理士の知識は非常に役立つと思います。

最後に、賃貸不動産経営管理士の資格を通して適切な知識と情報を身に付け、不動産業界が面白い・楽しいと思ってくれる人が1人でも増えて、不動産業界がより活性化してくれることを願っています。